今回のテーマ「手助け」は、単なる「助け」ではなく、人の手が入っている。
このぬくもりのある言葉を吟味しているうちに、ある修道女たちの手を思い出した。
1980年代に、マザーテレサが設立した「神の愛の宣教者会」から二人の修道女が台南の田舎町に派遣された。その地で修道院と「テレサ園」という介護施設を作り、台湾での活動を始めた。半世紀近く経った現在でも、白と青のサリーを身にまとったシスターたちが、貧しい人々に仕え続けている。
テレサ園には小さなゲストルームがあって、私は時々私用で泊まらせてもらっていたので、シスターたちの仕事を間近に見ることができた。
マザー・テレサの修道女たちの共通する特徴といえば、底抜けの明るさと、ごつごつした大きな手であろう。私が出会ったシスターたちもその大きな手で寝たきりの病人を看護したり、身寄りのない高齢者を世話したりして、いつも笑いながら楽しそうに働いていた。
ある時、テレサ園で洗濯物干しを手伝った。山積みの衣類やタオル、シーツなどを屋上まで運んでやっと干し終えると、ため息まじりでシスターたちに聞いてみた。
「毎日この量・・・一体洗濯機を何回回しているのですか?」
すると、あるシスターが無邪気に笑った。
「洗濯機?そんなもの持っていません。全部手洗いですよ」
南国のまぶしい太陽の下で、洗濯物は気持ちよさそうに揺られていた。
シスターたちはその一枚一枚をさらにパンパンと叩き、いとしそうにしわを伸ばしていた。彼女たちのあかぎれだらけの手と真っ白なシーツとの対比があまりにも強烈だったので、今でも目に焼き付いている。