近年、地球環境の危機的な状況が続いています。一方で国連総会では2015年9月25日、持続可能な未来を築いていくための目標をSDGsとして、17の国際目標を掲げました。達成期限を2030年にしていますが、コロナ禍と、紛争が戦争に拡大した昨今の世界情勢を考えると、現実は厳しい、とても無理であると言わざるを得ません。
SDGsの目標には自然に関する事柄がいくつも入っていますので、人類にとってこれは非常に残念なことです。
コロナ禍の2020年、春が来て空を見上げて驚きました。毎年の、もやっとした春らしい低めの空ではなく、澄み切った空がひろがり、地上では花々が何時にない元気さで咲き競っていました。例年なら、桜の花を愛で、数日花見を楽しむとすぐ忙しい日常に戻り、次に花に気付くのは紫陽花、という自然との関わり方をしていた私にとって、その頃の楽しみは、もっぱら美しく変化する樹々や草花を鑑賞することでした。おかげさまで沢山絵を描くことができましたし、テラスに椅子を出して読書三昧の時間を過ごすこともできました。長いこと外出制限があり、マスク着用や消毒など細かいルールに縛られましたが、大自然の恵みに素直に感謝できた3年間であった気がしています。
ところが2023年は苛酷な夏の暑さが長引き、秋の自然の美しさを楽しむ余裕もないまま冬に突入した感じでした。
2024年元旦の能登半島地震勃発では、いやというほど自然の驚異と人間の無力さを見せつけられました。
このような現象から、私たち人間は自らも自然の一部であること、そして、他者と神様によって生かされていることを認め、毎日感謝の気持ちで過ごしたいものです。