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自然への感謝

コリーン・ダルトン

今日の心の糧イメージ

 ある写真を鮮明に覚えています。近所の友だち二人と私とで、小学校からの帰り道、雨のなかを幸せそうにスキップしています。レインブーツとレインコートに身を包み、この三人は色鮮やかな雨傘を手に、満面の笑みを浮かべています。フォトグラファーはそんな湿っぽい日に、私たちに手をふると、シャッターを切り、地元の新聞に載せました。

 その写真は喜びの一瞬を捉えています。でも今その頃のことを思い返すと、すこしばかり悲しい気分になるのです。

 というのも、この頃の私は、雨のなかをスキップする代わりに、雨に文句を言うことが多いからです。雨は文字通り、また比喩的にも、私の計画をひっくり返し、私をがっかりさせます。アウトドアのイベントは中止となり、交通は渋滞し、丁寧に干した洗濯物は乾きません。手間も心配もかさみ、さらには日々のストレスへとのしかかってきます。

 そこで、その気はなくても私は不平を呟くのです。すると、神からうける恵みに心を固く閉ざすことになります。

 実際、大人の担う責任は、こうした人生の雨に対してもっと複雑な対応が要求されます。水たまりにジャンプしたところで、済まされません。ぶつぶつ呟きたくなるのも当然です。

 でも、神がどんな天候にあっても私たちに望んでいることは明らかでパウロがテサロニケの教会に送ったアドバイスにあるとおりです。

 「いつも喜んでいなさい。 絶えず祈りなさい。 どんなことにも感謝しなさい。」(一テサロニケ5・16~18)

 自らのこだわりから抜けだして、神の創造物の美しさを見るためには開かれた心が必要です。そこで、心の落ち込んだ暗い日にも、希望のうちに色鮮やかな雨傘をかざし、雨の日の喜びに満ちたスナップショットを撮りましょう。