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捧げる

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 私たちは、日々様々なものを自分の力で得たり、他の方からいただいて生きています。自分にとって、自分たちにとって必要なものは、必要なものとして用いながら、他の人に必要なものを分かち合いながら、ともに歩んでゆければ良いのでしょうね。

 誰かのために何か...。それはどんなに素晴らしいことでしょう。プレゼント、贈り物、援助という言葉や「捧げもの」と表現することもできるでしょうか。もちろんその内容も大切ですが、何より捧げる「心」が大切でしょう。

 子どもが道端に咲く小さな花を見て、お母さんにプレゼントできたらと思って手折り、お母さんにプレゼント。もしかすると誰にも見向きもされない花なのかも知れませんが、花もさることながら、そのこと、その花よりも、自分にと思ってくれたその子どもの心、お花に添えられた「心」に感動するのでしょうね。それが純粋であれば純粋であるほど。

 自分にできることをしながら、相手の方のために、差し上げる方、捧げる方のために、心を添えること、心を込めること、温かな心、やさしい心、思いやりの心など。それらは何よりもかけがえのないものなのではないでしょうか。

 その様に大切に想う相手に直接にプレゼントすること、捧げることが出来ないとしても、心を向け、心を捧げ、想いを大切にできるでしょう。一緒に住んでいても、離れていても、相手のことを心から想い、願い、祈ることはかけがえのないものです。

 新たな心で、一つ一つのことを行うことができますように。何を行うにしても、それがどんなに小さなことであっても、心を込めて行うならば、捧げるならば、かけがえのないものとなるでしょう。神様の恵みと祝福が豊かにあります様に...。