失敗続きだ、と感じる一日でした。しっかり祈って仕事に出かけたのですが、ことごとく上手くいかない日でした。
いつもと違うのは、毎朝一番に与かるミサを返上し、その時間を授業の準備にあてたことくらいです。前日にもしたのですが、何か足りないような気がしたからです。授業は、十分に準備して自分が面白い、と思えれば生徒も楽しく受けられます。しかし、この日、生徒の反応はよくありませんでした。こんなことなら全てを神さまに委ねてミサに出た方が百倍よかった、と悲しい気分でした。
午後は急ぎの用もあって雨の中、他の町にも出かけました。暗い空です。早く帰って熱いコーヒーでも飲みたい。でも、駅のそばに教会があるので少し祈ることにしました。扉の前に立つと「どうぞ、どうぞ」と案内係が言ってくださいます。特別な記念のミサがちょうど始まるところでした。私は嬉しくて飛び上がりそうになりました。たくさんの人が聖堂にいます。中には懐かしいお顔もありました。
「ああ、何もかも神さまは見ておられる。今日も一日、イエスさまは私を導いてくださったんだわ。出来るだけのことをしたんだからこれでいい」と思えました。重荷が取れてニコニコしてミサに与りました。
私たちは、時に自分がよい道を歩いているのか、迷ったのかわからないことがあります。でも、この日は、「あなたはミサに与ってわたしと親しく過ごす時間を楽しみにしていたね。でも、今日はそれをあきらめて仕事の準備をした。いま、その時間を用意したよ」とあたたかいイエスさまの声が聞こえてきそうでした。神さまは、私たちが善意をもって行動すれば十分に喜んでくださいます。