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輝く

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 朝露のおりた草花に一筋の陽の光。小さな草花がまばゆいばかりに輝き、その美しさに見とれる。神が創造された草花の美しさを眺めて過ごす時間は、たとえ短くても私たちの渇いた心を潤してくれます。同じように、神が創造された私たちひとりひとりも輝く瞬間があるのでしょう。気づいていないだけなのかも知れませんが、私たちは日々の生活の中でその様な光景に出会っているのではないでしょうか。

 ミサが終わり人もいない聖堂の十字架の道行の前で、頭を垂れて熱心に祈っているお年寄り。園庭で拾ったドングリを持って来て「はいこれあげる」とプレゼントしてくれた子。自分より小さな子を一生懸命お世話しようとしている子ども。

 大きなことはできないかもしれないけれど、今という時の中で、自分のできることを、心をこめて、丁寧に、大切に行っている姿、その輝きに心を奪われたのでしょうね。人の輝きは、かけがえのないもの...。そこには純粋な心、愛があるからなのでしょう。

 私たちは人から認められたい、大きなことを成し遂げたい、その様な心の願いがどこかにある様にも思います。しかしその様にではなく、「今」自分が置かれている現実の中で、人に対して、物に対して、自分のできることを、心をこめて、丁寧に、大切に行うならば、神の目にそれは光輝いているのではないでしょうか。ほんの一瞬のことかも知れませんが。

 私たちひとりひとりは小さな存在。でもひとりひとりが輝くなら、無数の小さな光がこの世を照らす大きな光になってゆくことでしょう。私たちひとりひとりが輝く存在になり、この世を照らしてゆくことができますように。神の祝福と恵みが、私たちの上に豊かにありますように。