一時期、特許取得に憧れていたことがあります。結局何もひらめかず未だに1件の特許も取っていませんが、まだすっかり諦めているわけではないので挑戦したいとは思っています。そのためにもなぜ成功していないのかを考えてみました。
先ず間違っていたのは進め方です。どうしたら特許が取れるかを考えるにあたって、「何か新しいアイディアはないか」と漠然と考えていただけで、まったく実生活と結びついていませんでした。本来ならば、具体的に改善したいものが目の前にあって、それをどうしたらよいかを考えるはずなのに、何もないところに改善や工夫をしようとしていたわけです。
一方、現実に目を向けると、私たちの目の前にはたくさんの改善すべきことや、新しいアイディアが必要な状況があります。いろいろな名前の会議を開き、たくさんの時間をかけて話し合いますが、これといった名案は浮かびません。聖書に「太陽の下、新しいものは何ひとつない」という言葉がありますが、全くその通りです。(コヘレトの言葉1・9)
ではどうしたらよいのでしょう。
もう一度謙虚に学ぶこと、同様の経験をした人の話を聞くこと、様々な分野の人の話を聞くなどしながら、ひたすら考え続け、求め続けることだと思います。そうやってアイディアの苗床を作っていくのです。
そして、まさに必要な時、すばらしい「ひらめき」がくるのではないでしょうか。それを苗床に植えて一人で、あるいは、仲間たちと育てていきます。ひらめきは私に直接くるときもあれば、周りの人の言葉を通して、景色や出来事を通してのこともあるでしょう。
忍耐と開かれた柔らかい心があればそれに気づかせていただき、生かしていくことができると信じています。