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喜びの日

松尾 太 神父

今日の心の糧イメージ

 子どもたちにとって、何でもほしいものを願うことができる日、クリスマス。わたしも、子どもの頃、クリスマスは楽しみでした。その時ばかりは、親に気兼ねなく、願いごとができました。24日の晩はいつもワクワクして、布団に入っても眠れず、でもいつの間にか寝てしまい、空が明るくなって慌てて飛び起き、頂いたプレゼントを確かめ一喜一憂していました。

 しかし、今、プレゼントよりも、クリスマスがわが家にとって喜びの日であり続けたことを、感謝とともに思い出します。

 親が転勤族だったので、親しく過ごした友だちと、別れなければならないことが度々ありました。それがとても寂しく感じ、もう友だちなんかいらないと拗ねたりもしましたが、そんな辛い年でも、クリスマスはいつも喜びの日でした。

 25日は学校だったので、クリスマス・イヴのミサに家族で参加しました。一年に一度だけ味わう夜のミサは、いつものミサとはすべて違って見えました。闇の中で光るろうそくに、心躍りました。そのミサの中で、知らない人とも「クリスマスおめでとう!」と弾む声であいさつを交わし、一緒に主の降誕を祝います。

 「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。」(ルカ2・10)

 すべての人を招く幼子イエスを囲むマリア、ヨセフ、貧しい羊飼いたちのほほえみは、そのまま、ミサに集った皆の笑顔と重なります。

 ミサの後、帰ってから家族で食べる遅い晩ご飯も、この特別な喜びを深めました。

 クリスマスのミサを祝う度、どこにいようとも、どんな状況でも、必ず救い主は誕生し、皆ともに救われているということを実感します。

 救い主の誕生を祝う日に、どうか、すべての人をこの救いの喜びが満たすように願ってやみません。