私は時々「生きる喜び」って何だろうと悩みます。明るく元気に生きているつもりでも、今の私は変だ、と混乱することがあります。この自分の心をどうしたものか、と悩みます。
テレビの国際政治のニュースを見れば見るほど憂鬱になります。改めて聖書を読んだり、世界各地の神話や文学書を読みながら、不安な自分をどう対処すべきか、暗い日々を送ることが増えました。
人間の歴史を学んでいきますと、それぞれの時代特有の悲劇があります。若い人々が新型コロナウイルスにかかり、美しく輝くはずの青春に終わりを告げるニュースは、私を益々切なくさせます。
そんな時、偶然のように旧約聖書の中にある「雅歌」に目が留まりました。そして、聖ベルナルドがお書きになった本を今は亡き山下房三郎神父様が翻訳された、名作「雅歌について」を読み始めました。
私が「生きる喜び」を感じなくなるたびに読む本です。
この「雅歌」は愛の歌を集めたものであり、ユダヤ教もキリスト教も人間と神との相互愛の象徴的表現と見て、歌の中の歌とまで言われています。
キリスト様が人々の幸せの為に生まれてこられたように、現代社会で苦しむ人々が「生きる喜び」をしみじみと感じ、明るく元気に逞しく生き抜ける智慧を、この雅歌は私に与えてくれました。キリスト様を十字架に貼り付けにした人類を何故、神様は、こうして色々の方法で、いつも温かく助けてくださるのでしょう?。難解な部分を持つ聖書ですが、この雅歌は神様が人類を愛している世界を分かりやすく歌い上げています。この雅歌の世界が神様の人間への愛だと信じられた時、私は大いなる希望を体感しました。
「生きる喜びを教えて下さった記念日」が「クリスマス」のようです。