仕事の都合で海外旅行の途中に現地の教会のミサを何回か体験しました。ミサの途中「平和の挨拶」と言って司祭と信徒、信徒同士が挨拶を交わします。
フランスではモンサンミッシェルを始め シャルトル、ニース、アヴィニョンの大聖堂で日曜日のミサを体験しました。
パリのサクレクール寺院では、ミサが毎夜捧げられているので数回与ることができました。会衆同士の平和の挨拶では、フランス人は相手かまわずハグします。インスブルックやベルリンでもミサに与りましたが、相手が日本人とわかると、ハグのつもりの両手を引っ込め片手をぐいと伸ばして力を込めて握手をしてくれます。
メキシコのグアダルーペは有名な巡礼地で、巡礼者は大聖堂迄の道を膝歩きでぞろぞろと集まります。膝に血をにじませていても構わず、ミサに間に合わなくてはと急ぐ光景は奇異な感じさえします。そんな彼らと交わす平和の挨拶は、胸に手を置いて深くお辞儀をする古風で敬虔なものでした。
さて、子供のしつけの第一は挨拶で、まず「ありがとう」です。まだ舌が回らないので「あんがと!」と言ってコクンと頭を下げる幼児の可愛らしさは人々の笑みを誘います。「おはよう」「こんにちは」「さようなら」と語彙が増え順調かと思うと「ごめんなさい」が難問です。幼い口では「めんちゃい」になってしまいます。
挨拶は万国共通の人間同士のコミュニケーションの基本です。私達日本人は「礼」と言ってお辞儀をする事が基本で、腰を90度に曲げると教えられました。でも、国際化が進んだ現代は握手もハグも、郷に入っては郷に従えで、臨機応変に対応する必要があります。
挨拶は思いやり、愛を形にしたものだからです。