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サステナブル

湯川 千恵子

今日の心の糧イメージ

 「サステナブル」という言葉は、日本では馴染みが薄かったが、1987年、国連に提出された地球環境を守るためのレポートで「持続可能な開発」の概念がキーワードとして提示され、広く使われるようになった。

 「サステナブルな社会」つまり資源を使い過ぎず、地球を壊さず、皆が豊かで平和な社会を持続するにはどうしたらいいか?

 近年の大洪水や干ばつ、世界の日常を変えたコロナ禍も、経済優先で資源を乱開発し、地球温暖化を招いた結果と思われる。巨大資本の世界経済支配が続く現状を想うと、地球も人類も滅びるのではないかと絶望感に苛まれる。

 しかし天を仰げば変わらぬ光で輝く太陽がある。私は希望を見出した。

 二千年も前、神が全ての人を愛するが故に御子イエスを「救い主」としてこの世に賜った。イエスは、「悔い改めよ。天の国は近づいた」「神を敬い、己の如く隣人を愛せよ」と教え、更に言われた。

 「疲れた者、重荷を負う者は、だれでも私の元に来なさい。休ませてあげよう」(マタイ11・28)

 イエスは寝食を忘れて病人を癒し、飢えた人に食物を与え、見捨てられた人を励まし、差別に苦しむ人々を慰め、神の慈愛と赦し、憐れみを表わして、皆の魂に平安を与えられた。

 当時に比べて今の世は良くなっているだろうか。社会的格差や貧富の差はむしろ広がっているのではないか。弱い立場の人たちへの救済は、益々必要である。

 イエスは十字架での贖いの死と復活、聖霊による新しい命の働きで使命を全うし、教会のミサに【世の終わりまで共にいる】との約束をご自身の記念として残された。私たちはいつも神の命を頂いて安らぐ事ができるのである。

 イエスは人類の「救い主」、永遠に続く希望の光だと私は思う。