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めばえ

遠山 満 神父

今日の心の糧イメージ

 2020年12月24日付の西日本新聞夕刊に、ノーベル平和賞を受賞した国連の世界食糧計画のメンバーが開発したアプリ、「シェア・ザ・ミール」の事が掲載されていました。

 「「食事を分け合おう」を意味するこのアプリは2015年に発表され、「世界初飢餓撲滅アプリ」との触れ込みだ。指先一つで、1食分の85円から1000食分85000円までをWFPに寄付できる仕組み」と書かれていて、驚きました。

 教皇フランシスコも、この年の世界食糧デーへのビデオメッセージで、「飢餓を永久になくし、最貧国の発展に寄与する為に、兵器や他の軍事支出に充当されていた資金を使って、『グローバル・ファンド』を立ち上げる」事の必要性について語っておられます。

 食料を分かち合って、皆が満たされる事を誰よりも願っているのは、イエス様です。

  イエス様が、度々パンを分かち合われた事は、福音書の中に記されています。ある時は、5つのパンと2匹の魚を5000人の男性(女性や子供を含めればもっと多数)に分け、また別の機会には、7つのパンを4000人の男性(同上)に分けて配られた際、双方において、人々が満腹した事が書かれています。(参 マルコ6・30 ~44と8~10)

 このようなイエス様の分かち合いの究極の形が、最後の晩餐でした。最後の晩餐では、ご自分自身を分かち合われました。(参 同14章)

 また、復活されたイエス様は、再度弟子達とパンを分かち合われました。(参 使徒言行録2章)

 その所為でしょうか。復活したイエス様に出会った弟子達が、真っ先に始めた事は、パンを裂くのと同時に持ち物を分かち合う事でした。

 先に述べた世界の動きは、イエス様が夢見られた世界への萌芽のようで、喜びに耐えません。