「みんな そろって みんな いい」「みんな ちがって みんな いい」。この相反する二つのルールが両立する社会が「共生社会」だと思います。
例えば、「みんな 同じ年齢だが、職業は異なる」あるいは、「みんな同じ職業だが、年齢は異なる」といった場合、これに当たると思います。「みんな同じ年齢だが、職業は異なる」場合、メンバーは、それぞれ対等で、互いに、それぞれの職業に敬意を表することになります。
一方、「みんな同じ職業だが、年齢は異なる」場合、先輩後輩の関係になり、後輩は先輩に敬意、従順を表すことになります。そして、自然、そこに、義理・人情も生まれ、より緊密な人間関係になるに違いありません。
いずれにせよ、「共生社会」は、人間のあるべき姿であって、これなくして、人間は存在し得ないと言って、過言ではありません。
そもそも、人間の誕生は独りぽっちですが、その誕生には、両親が共に生きる、「共生」があってこそ可能なことを、今更ながら再認識せずにはおられません。誕生後も親との「共生」があってこそ、成長が可能なのであります。
結婚後は、配偶者との「共生」が義務付けられ、共に子供養育の義務を果さねばなりません。社会の高齢化とともに、後期高齢の親は、息子や娘との「共生」を強いられ、終生、子供の世話にならざるを得なくなるのではないかと思います。
人生は、結局、相次ぐ「共生」の継続と言えるのではないかと思いますが、「みんなそろって、みんないい」「みんなちがって、みんないい」この二つのルールが通用する幸せな「共生社会」の実現を互いに目指し、実現したいものであります。