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約束

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 「また会おうね」「またね」これも約束。そして子どもの頃、「指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ます、指切った。」こんな遊びをした覚えはありませんか。懐かしい思い出ですね。言葉の意味を調べると、指を切り落とす程の約束、破ったら拳で一万回殴りつける、針を千本飲ます。子どもが気軽に口にする内容ではない様に思いますが、どうでしょうか。

 約束はそれほど大切なもの。でも私たちはどう捉えているでしょうか。例えば待合わせ。ある人はいつも遅刻。本人に尋ねてみると、「この地域では遅れるのは当たり前」とか、そんな言い訳を聞いたこともあるでしょう。人により、地域によっての違いは解るけれど、互いに何を大切にするか確認する必要はありますね。

 この世の中での私たちの生活は、約束が重要な役割を果たしています。

 お店を予約して、予約した人が時間に訪れる、お店は頼まれた内容のことをその時間に準備して待っている。バスや電車が時刻表、ダイヤ通りに時間通りに来るのも、約束で成り立っているものですね。

 神は救い主を世に遣わす約束をなさり、人類は神の約束を信じて待ち、目に見えない神のみことばはマリア様の胎に宿り、人となり救い主として来られました。その出来事を年毎にお祝いするのがクリスマス。その季節を私たちはもう間もなく迎えようとしています。

 神は私たち人類への約束を守られました。約束という観点で、クリスマスを眺めてみると、新たな発見があるかも知れませんね。神が守られた約束に今年はどの様に応えましょうか。それぞれ応えることがらを思い巡らしながら、遣わされたお方を、一人一人大切に私たちの心にお招きし、ともに過ごすことができます様に。