生ごみリサイクルという言葉があります。野菜の皮や種、果物の皮などの生ごみをそのまま可燃ごみとして出さず、土に戻していくことを言います。
昨年から、少しでもゴミを減らせないものかと思い、調べながらやってみました。必要なものは生ごみと腐葉土。腐葉土は裏の山に入って落ち葉の重なったところの土を準備しました。腐葉土には何かフワフワした白いものがついています。糸状菌という、糸状の菌糸で生活する微生物、いわゆるカビと呼ばれる生物です。このカビが生ごみを食べて分解し、栄養たっぷりの土に作り替えてくれるのです。この微生物は少し湿った状態が好きで、生ごみを入れてかき混ぜ、空気を含ませてあげると、大変盛んに働いてくれます。そして微生物は増え、また呼吸し発酵することで土がホカホカになります。だんだんと生ごみの姿が消え、最後は全部土に戻っていくのです。その姿に感動を覚えました。毎日土を混ぜながら、目には見えないのだけれど微生物の働きや、土の温かさを手に触れ、感じながら、愛おしいとでもいいましょうか、そんな気持ちが芽生えてきました。
神様が造られた目に見えない生き物たちの神秘に驚かされました。それと同時に、何かこのような生きものの命の営みが、まるで当たり前であるかのように考えるおごりが私の中にあったことに気付かせてくれました。
創世記にこう書いてあります。「神はお造りになったすべてのものを御覧になった。見よ、それは極めて良かった」。(1・31)
共に生かされている仲間である生きものたちすべては、神様の目から良いもの、美しいもの。
私も、少しでも神様のまなざしで眺め、それぞれの良さに気づく恵みを願いたいと思います。