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気づき

林 尚志 神父

今日の心の糧イメージ

 時々してしまうのですが、何か急いで脱ぎっ放しのパジャマを踏んで部屋から出ていこうとして、はっと気づくのです。慌ててたたみ、昨夜いつものように布団や毛布を寝相悪く剥いでしまったのに、"何とか身体を守ってくれて有難う"と祈ります。人生長い間、パジャマへの感謝は意識せず、気づきませんでした。勿論色々な寝方があります、でもどんな寝方をしても、守られていますね、生まれた時からずっと。

 意識しないのに、気が付かないのに、支え守ってくれている存在に感謝と尊敬をもって日々を生きたいと思います。そっと"有難う"の祈りを捧げながら。

 コロナ感染症パンデミック、先行きが見えない世界の中で、それぞれ自分と人々を護ることで一生懸命ですが、とりわけ私達のいのちと生活、社会の基本的な動きを日々支えて下さる、エッセンシャル・ワーカーの方々の苦労が少しはよく見える様になりました。

 昼夜を問わずきびしい医療現場は勿論、それを支える人々、食べ物の為に働く人々、情報・流通・交通機関、公務員・教育、壊れそうな心を支える人々など。普段見えず意識しない方々の存在・働きが,より鮮明に見える様になりました。感謝と尊敬の生き方が、膨らみ伝わっていく新しい現象の息吹を感じます。

 デジタル化に伴い開発される、新しい技術・器具・機械も、未来を拓くのに役立ちますが、必ずマイナスの部分ももたらします。謙虚に命・交わりを大切にして、新しさと便利さに向き合いたいです。

 幸い様々な情報を受けて視野を広めて生きることが出来ます。きびしい状況の自然環境や人々の有様へ広く心を配り、出来ることをして支え合う新しい時代への招きに、気付きを深め広げたいです。