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思いやり

熊本 洋

今日の心の糧イメージ

 「思いやり」とは、相手の悩み、苦しみ、悲しみなど、相手の境遇を察知し、慰め、励ますことと言えると思います。よりよい人間関係を醸し出すには「思いやり」は、絶対、不可欠な必要要件と言っても、過言ではありません。

 しかしながら、だれにも喜ばれ、歓迎される「思いやり」も、やり過ぎると「おせっかい」になり「思いやり」の効果は、ゼロどころか、マイナスになりかねません。また、ケジメのない「のんべんだらり」の「思いやり」は、相手に与える感激や感動、感謝の念は、薄らぐに違いありません。このため「思いやり」は、その動機、モチベーションが端的、率直、明解であることが大切だと思います。

 英語で「思いやり」は、compassion  つまり  com+ passion 、「情熱を共有して」ということになりますが、互いに、思いや情熱を共有できることは、ラッキー、幸せなことではあります。思いや情熱を共有できるには、まず、相手の人柄や置かれている境遇を互いに熟知し、十分、理解しあっている仲であることが、なにより大切だと思います。「思いやり」という言葉には、優しく、大らかな抱擁力があり、慰めと励ましを感じ、元気が与えられます。辞書を見ますと「思いやり」とは、①思いやること ②気のつくこと③自分の身に比べて人の身について思うこと。相手の立場や気持ちを理解しようとする心 。同情。とあります。

 私の一方的願いではありますが、「思いやり」は、単に感情的な思いだけに留まらず、一歩行動に踏み出し、物質的、経済的支援の裏付けある力強い「思いやり」であることを望んで止みません。これには、抜群の経済的才能の持ち主の輩出を期待して止みません。