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いつも生き生きと

越前 喜六 神父

今日の心の糧イメージ

 私は、かつて大学で人間学という科目を担当したことがあります。人間とは何かを考えさせるためでした。

 その時、聖書の人間像を紹介しました。

 それには、神さまが人を神にかたどり、神に似せて創造されたとあります。創世記の1章26節の文言です。この言葉を信じている私たちは、人間ってなんて凄い存在なのだろうと感嘆いたします。

 それに神さまは一人ひとりの人間を独特の輝きや能力をもったユニークな生き物として造られました。ですから、まず私たちは第一に自分のこの偉大さに気づくよう信じなくてはなりません。自分を、つまらない無価値な存在だと思いながら、生き生きと活きることはできません。

 毎日を生き生きと活きたければ、自分が神さまの似姿として素晴らしい存在なのだということをまず確信した上で、日々の生活において気分が良い時や気分がすぐれない時などが交互に来るのは、自然界の天気と同じように、晴もあれば、曇りもあり、雨もあれば、雪も降る、寒い時もあれば、暑い時もあるように、ごく自然なことだと認め、受容しましょう。

 自分自身を非難したり、嫌悪したりしないことです。その上で、好きなこと、やりたいこと、できることを夢中になってやりましょう。そうすれば、自然に生き生きと活きられるようになります。ただ、何事も自業自得という法則があることを忘れてはなりません。神さまは叱ったり、裁いたりしません。ただただ、私たちを素晴らしい子どもとして愛しておられるのです。

 さあ、元気を出して生きていきましょう。困ったら祈りなさい。神さま、助けてと。