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夏の思い出

遠山 満 神父

今日の心の糧イメージ

 数年前の夏、教会学校の子供達と、緑に囲まれたある保養施設で1泊2日のキャンプをしました。その時の体験の一つは、今でも私の脳裏に焼き付いています。

 その日の夜、子供達は少し騒いでいたようでしたが、彼らの事は教会学校の先生や引率の信者さん達にお任せして、私は早い時刻に就寝しました。

 いつもより早い時刻に就寝した所為か、私は夜中の2時頃に目が覚めました。その時刻から、森の生き物達のコンサートが始まりました。緑に囲まれたその施設の周囲には、沢山の生き物が生息していました。カジカガエル、ヒグラシ、ホトトギスや他の鳥類、コオロギや鈴虫や他の昆虫。それぞれのグループが、明け方まで、自分達で奏でる賛美の歌を聴かせてくれました。どのグループが先だったか、その順番は覚えておりませんが、不思議だったのは、一つ一つのグループの担当の時間が決まっていた事です。例えば、2時から3時まではホトトギスや他の鳥類、3時から4時まではヒグラシ、4時から5時まではカジカガエルと言う風に、それぞれのグループの担当時刻が決まっておりました。私は彼らのコンサートに魅了され、朝を迎えました。地上に、こんなに美しい場所があるのかと思えるような体験でした。

 この出来事は、私に聖書の次の一節を思い出させてくれました。「賜物には色々ありますが、それをお与えになるのは同じ霊です。務めには色々ありますが、それをお与えになるのは同じ主です。働きには色々ありますが、全ての場合に全ての事をなさるのは同じ神です」。(1コリント12・4~6)

 私も、神様から頂いたタレントを活かしつつ、あの生き物達のように、神様を称える演奏をしていけたらと思います。