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共にある

村田 佳代子

今日の心の糧イメージ

「今この時、共に生きて愛して・・」で始まる乗りの良いミュージカルナンバーは「ラ・カージュ・オ・フォール(籠の中の道化たち)」というブロードウェイ・ミュージカルの終幕近くで歌われる有名な曲です。共に生きるのは家族であり友人であり地域の仲間です。歌の初めに、語り掛けるように「私は母の膝で聞いた、その母はまたその母の、おばあちゃんはまたその母の・・」という言い方で、人は生まれ落ちた瞬間から皆この歌を知っているはずと歌い上げます。

 また、私は子供の頃、漢字の「人」という字が支え合いの形をしていて、人は勝手に一人では生きられず、必ず誰かと支え合う存在だという意味を表すのだと教えられました。確かに、生まれてこのかた一定期間を、何から何まで自分一人だけで生きたなどという経験は私自身の人生にはありませんでした。

 一人旅には数回出かけましたが、必ず他人と出会い、人との関りは避けられませんし、会話を交わさなければ交通機関を使うことも宿泊もできません。

 人生は先ず家族と共に始まり、友人と共に学び育ち、次第に地域の仲間とも共に交わり、やがて、自分ならではの責任ある生き方を選んで社会人になり、生涯を全うすることになります。その間共にいた人との色々な別れも体験しますが、喪失感を引きずることなく生き続けることが出来るのは、永遠に共に在る方の存在があるからです。

 このことに気づいた人は、その方を神様と慕い、生命に感謝し祈ります。たとえ全く気付くことなく生きた人でも、自らの死と向き合う時、人間を超えた、共に在り続ける存在を意識せざるを得ないそうです。

 共に在る神様を自覚でき、祈れる日々に感謝です。