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老いてなお・・・

越前 喜六 神父

今日の心の糧イメージ

 人生には、代表的な4つの苦しみがあるといわれます。生まれる苦しみ、老いる苦しみ、病気になる苦しみ、死ぬ苦しみです。これらの苦は、何人といえども免れることができません。それで、いかにして人生の苦から救われることができるかを求めて、宗教というものが発達してきました。

 私自身にとっても、老いの衰え、弱さ、不自由などは嫌というほど経験しています。私の入信の動機も苦しみからの解放でした。しかし考えてみれば、いかに辛い、苦しいといっても、今ここで生きているわけですから、その現実をあるがままに受け入れていくしかありません。それをどう考え、どう受け止めるかによって、生き方が変わっていきます。

 今の私は、80歳を越えて、いかに生きるべきかを日々模索しているところです。

 まず良いと思ったことは直ぐに実行することにしています。たとえば、老年になっての重要な課題は、いかにして健康を保つかです。神さまは人がみな元気で幸せに生きることを望んでおられますから、必要な手立ては人それぞれに与えられていると思います。

 身体の健康のためには、私は規則正しい生活を心がけます。朝、6時半に起床したら、洗面の後、簡単な冷水摩擦、軽い室内体操、腰掛坐禅、ミサの奉献、それから朝食、食事はバランスよく栄養を取り、腹8分にする。食事の後は、読書、Eメール、ワープロ執筆、教会の祈りをする。昼食の後は、新聞を読み、20分ぐらいの昼寝、30分から1時間以内の散歩、入浴、そして仕事を続ける。夕食は家か外でする。外に行くのは、広い意味で宣教・伝道を考えているからです。夜はテレビなどでくつろぎ、10時半にはベッドに入り、7時間の睡眠を取る。

 信仰生活と仕事が、今の私の健康の基になっています。