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年長者と共に

湯川 千恵子

今日の心の糧イメージ

 家を建てて引っ越した時、同じように越してきたご近所10軒で生協の共同購入班を作りました。私たちは子育て真っ最中の若い主婦でした。週に1度配達される食品や日用雑貨を受け取りながら、スーパーの安売りなど生活情報を交換して助けあいました。そしていつしか40年・・・、子どもたちは社会人となり、孫たちもふえて、私たちはおばあちゃんになりました。病気で施設に入った方、引っ越された方もいて、今は6人の班ですが、長年の生活基盤の絆は益々有り難みを増しています。

 先日も仲間に誘われて学区内の65歳以上で一人住まいの方が対象の食事会に行ったところ、70人あまりの参加者がいて驚きました。地域の婦人会の役員やボランティアの方の手作りランチは、炊き込みご飯に煮物やサラダ、汁物、デザートもついて会席料理のようです。それがわずか200円。昔懐かしい歌を歌い、健康体操の指導も受けて楽しい半日でした。こうした食事会が年に6回行なわれているのです。

 私たちが若い頃、近所に高齢者がいなかったせいか、こんな奉仕をした記憶がありません。これも高齢化が進む社会情勢の変化かと、有り難いやら申し訳ないやらです。

 月1回行なわれる近くの病院のロビー講演にも仲間と出かけています。ここも高齢者で大盛況。「知って治そう!脳卒中の最先端治療」、「認知症にならないための生活の知恵」など、私たちが知りたいことを院長が易しくお話下さるからです。 

 私の生協仲間は、時代が激変する中で家庭を守り、近隣と仲良く、賢く生きる「主婦の鑑」の様な方たちで、私は彼女たちに助けられてきました。最近は特にそうなのです。これからも共に生活できる幸せを感謝しています。