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母のぬくもり

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 私たちは多くの人の愛に包まれ、大切にされ育ってきました。とりわけお母さんの愛に包まれて大きくなりました。お母さんのお腹の中にいる時から、愛され、また守られてきたのですね。生まれてからもお母さんは、大切な私たち一人一人を様々なことで気遣って下さいましたね。

 病気の時に寄り添って、寝ずに看病してくれたこと。自転車の後ろに乗せ、病院に連れて行ってくれたこと。学校に持っていく毎日のお弁当、いつも綺麗に丁寧に心を込めて作ってくれたこと。小さい頃、私たちが身につけるもの、着る洋服や履く靴、被る帽子などなど。今、あらためて思い返してみると、様々なこと、あらゆることに気遣ってくれた母の姿、その心を感じ、そしてそれら一つ一つに母のぬくもりを感じます。

 思い出された一つ一つの出来事の中の「大切なもの」は、もしかすると私たちの手元には残っていないかも知れません。取っておけば良かったと感じておられるかも知れませんね。もちろん品物としては残っていないかも知れませんが、その大切な出来事、お母さんの心、母のぬくもりは消えることなく、私たちの心のうちに残っているのではないでしょうか。

 皆さんにはお母さんとの想い出、ぬくもりにどんなものがあるでしょうか。走馬燈の様に様々な事柄が思い出されるかも知れませんね。それは大切な思い出であり、一人一人の宝物。一つ一つ思い巡らしながら、お母さんの存在を想い、そのぬくもりをあらためて感じながら、今日という新たな一日を歩むことができます様に。お母さんの私たちへの想い、ぬくもりは、私たちの心からいつまでも消えること、いつまでもなくなることはありません。いつまでもどうか大切に。