忙しい毎日を過ごしている現代の私たちにとって、日々の予定はとても大切です。時間通りに公共交通機関が動いてくれないと、とても困りますし、自分が思い描いていた予定通りに物事が進まないと、イライラしたりしてしまいます。
昨年、南の島に出かけた時、今までにない大きなトラブルが発生しました。出発する飛行機の予定が大幅に遅れたのです。その結果、空港近くのホテルで、もう1泊することになり、南の島の飛行機便を改めて予約しなおすはめになりました。想定外の少々手痛い出費にもなりました。
その時、一瞬、頭の中が真っ白になりましたが、よくよく考えてみると、「当たり前のこととは、決して、当たり前ではないんだな」ということを痛感させられた瞬間でした。今まで、当然だと思いこんでいたことが、根底からひっくり返された思いでした。
日々の生活においても、あれこれと予定を考えて行動していても、突然の出来事や突然の電話によって、急きょ、予定を変更しなければならないこともあります。
これまた、当たり前が当たり前ではない、ということを突き付けられる瞬間です。そんな時、もしかすると、何らかのしるしをそこから読み取るべきなのかもしれません。
予定通りにいかない時、思った通りに事が進まない時、私たちは、一度、立ち止まって、そのしるしの意味を考えるように招かれているのかもしれません。
このような「時のしるし」は、思いもかけない時に、自分自身にふりかかってきます。イライラしてそのしるしを見過ごすのではなく、逆に、そのしるしをしっかり受け止めることができるように、日々心のゆとりをしっかり持ち続けていたいな、と私は望んでいます。