「時のしるし」というテーマにフランシスコ教皇を思いました。
使徒ペテロがキリストから「私を信じる者を導きなさい」と任命されて初代教皇となって以来、267代目の教皇に選出された方です。
教皇と言えばカトリック教会の最高指導者です。これまでイタリアやドイツなどヨーロッパ諸国から選出されていたのが、今回初めて南アメリカのアルゼンチン共和国から選出されて世界中が驚き、更にフランシスコという教皇名に「時のしるし」を感じて希望を呼び覚まされたのではないでしょうか。
その名前は、腐敗した中世の教会をキリストの愛の教えの根本に立ち還らせて再建した、アシジの聖フランシスコの名前だからです。
彼は、キリストに倣って貧しい人や病気の人、みじめな状態にある人々の体と魂を癒し、大自然の中に神を見て、太陽や月を兄弟姉妹と呼びかけ、「喜びと平和の聖人」と慕われました。彼が残した「平和の祈り」は、今の混乱した世に最も必要な人類の魂の救いと平和を祈り求めているからです。
現フランシスコ教皇も勇気ある愛の実践者です。代々の教皇とは異なり、バチカン内ではなく、世界各国の枢機卿の宿舎である、アパートに住まわれて庶民の近くにおられます。そして宗教や人種による差別や虐待、政治的対立による難民の増加など、苦しむ人々が増え続ける今の世界情勢を憂慮されて、紛争地域の国々の名を上げて「私たちはみな神に愛されている子供・兄弟姉妹です。差別や対立を乗り越えて尊重しあい、助け合って平和に暮らすキリストの愛の道を歩まねばなりません。」と積極的に世界に呼び掛けておられます。それには「寛容」と「赦し」の心、そして「神への祈り」が必要なことを訴え続けておられます。
時が選んだ平和の指導者・フランシスコ教皇 アレルヤ!