教え方さまは「マリアさまはイエズスさまのお母さまじゃけん、お母さまのいうことは何でもはいはいときいてくださるとよ。じゃけん、マリアさまにお祈りすると、それがそのままイエズスさまに伝わるとよ。」と教えてくれた。
三つ子の魂百まで。私は71歳で、高齢者の仲間入りをしているというのに、幼き日のマリアさまに祈る心はちっとも変わっていない。
大人になったら、もっと深い祈りが出来るかなと思っていたが、子どもの時のように、何かあると、マリアさまにすがってしまっている。
少し成長したかなと思うのは、ヨゼフさまにも熱心に祈るようになったことである。それはマリアさまと同じ発想で、ヨゼフさまはイエズスさまのお父さまだから、ヨゼフさまのいうこともはいはいときいてくださるにちがいないという単純な思いからである。
私はイエズスさま、マリアさま、ヨゼフさまのメダイを肌身離さずつけている。
ふと、不安になる時があると、私は胸のメダイにそっと触れる。すると、守られているという大きな安心感が私を包んでくれる。
私にとってはマリアさまは永遠に心のお母さまである。
多くの子どもたちは、その祈りの中でお願いしていることは、すぐに、叶えられると思い込みがち。ここで、必要なことは、そう思い込んでいる子どもに「祈りが叶えられるには、時間がかかる。忍耐や辛抱が要る」ということを納得させることです。その説得には特別のコミュニケーション・テクニックが必要で、一大仕事!と言えます。
子どもは、願い事がすぐに叶えられないと、苛立ち、いろいろ考え、悩みます。なにか間違っているのだろうか。神さまは、忙しくて、祈りを聞き入れてくれないのだろうか、言葉遣いが悪かったのだろうか、そのため、神様の怒りを買ったのだろうかとまで。
これは、大人たちが子どもに対して、「神さまへの願い事は、いつもすぐに聞き入れられ、すぐ、返事があるにちがいない」と教えたからかもしれません。
神は、いつでも、あらゆる祈りを聞き入れてくださるが、その返事がいつあるかは、神のみ旨次第であることを、親や教理指導者は子どもに教え、導く必要があります。
同時に、神のご返事は、子どもたちを落胆させるようなことはなく、神は、あらゆる必要を常に満たしてくださる方であることも、子どもたちに知らしめるべきであります。