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子どもの祈り

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

 幼稚園に朝登園してきた子どもたち、聖母子像の前で、小さな手を合わせて、イエス様、マリア様、おはようございます。行って参ります...。一日の初めに小さなご挨拶・お祈りをしてから先生方の待つ建物へ。一所懸命に祈る、祈ろうとするその姿に心を打たれますね。

 小さな子どもは、大人と違って沢山のことが1度に出来なかったり、沢山のことを1度に覚えられないことが多い様に思います。そうだとすると必然的に今のこと、目の前のことに全力投球、一所懸命になりますね。そのひたむきな小さな姿に心が打たれるのでしょうね。

 そのことを想いながら自分の胸に手を当てて振り返ってみると、大きくなった私たちは様々な事柄について、片手間に物事をしていたり、心ここに在らずで何かをしていることはないでしょうか。知らないうちに、祈りについてもそうなっていなければ良いのですが...。

 私がその昔お世話になった神父様は、祈りについての説明で「神のために時間を燃やす」と言っておられたことを思い出しました。 あらためて子どもが祈るひたむきな姿を想うと、短い時間、ほんの一瞬かも知れませんが、神のために時間を燃やしている様に思います。

 子どもが精一杯、自分の存在全てをあげて手を合わせ祈っている姿を想い浮かべながら、その姿を見習ってはいかがでしょうか。ひたむきな心で「神のために時間を燃やす」ひと時、その様な祈りの時を持つなら、私たちの生活は大きく変えられてゆくでしょう。

 私たちは様々なことのため時間を取りますが、神様のため時間を取っているでしょうか。神様のため時間を燃やしているでしょうか。どうか私たち一人一人が神様との時を大切に過ごしてゆくことができます様に。