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『今日の』祈り

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

 いつでも「祈り」は、そして「祈る人」のすがたは美しいものだと思います。

 修道院の聖堂で、ひとりのシスターが一心に祈っていらっしゃる姿に感動したのは小学校6年生のとき。その修道院の日曜学校で、はじめてイエス様のお話を聞いたのです。

 修道院では、毎日、早朝のミサの前に唱える「朝の祈り」のなかで、シスター方に祈りを頼まれた、その1人ひとりの方々の為に祈りを捧げます。

 それぞれお名前をあげて「ご病気の○○さんが一日も早く回復なさいますように」とか、「今日、大きな手術をなさる○○さんに良い結果を」など、具体的にていねいに祈ります。

 「シスター、お祈りお願いします!」と、最後のよりどころ、というように修道院に駆け込む方の信頼に応えて。

 

 シスター方全員が心を合わせて、祈ってくださると思うだけでも嬉しく、心があかるく希望がわいてくるでしょうね。

 もうひとつ、感激したのは、M神父さまの、朝いちばんのお祈りのお話です。

 「神父さま、学校に行く前は、ごはんを食べなきゃならないし、遅刻しないように慌てて家を出たりして、ゆっくり朝の祈りをしているヒマはないんですよね。どうしたらいいですか?」と訊いたのは、ある中学生。

 神父さまがおっしゃるには、「ぼくは朝起きたら、まず窓を開けて、神さま、お早うございます!とごあいさつする。4秒だよ、4秒」そうか。4秒でいいんですね。

 新しい1日の始まる朝の光のなかで、神さまに、「お早うございます!」と呼びかける、それもステキな祈りではありませんか。

 その続きは電車の中でもバスを待っているときでも、どうぞ。

 今日いちにちが神さまのみこころにかないますように。あるいは秘密の願い事でも・・・。