大学を卒業した後、わたしはその光に導かれてインドに旅立った。マザーに会えば、きっと自分が探し求めているもの、人生の意味や目的が見つかるのではないかと思ったからだ。リュックをかついで押し掛けたわたしを、マザーは輝くような笑顔で出迎えてくれた。
マザーのもとで働く中で、彼女の輝きの源は、イエス・キリストと呼ばれる1人の人物であることに気づかされた。マザーは、出会うすべての人の中にイエスを見ていた。貧しい人でも、金持ちでも、すべての人の心に神が宿っていると固く信じていたのだ。祈りと奉仕を通してイエスを愛する喜び、イエスから愛される喜び。それがマザーの輝きの秘密だった。マザーという輝く星に導かれて、わたしはイエスのもとに導かれたのだ。
人々をイエスのもとに導くことができる唯一の光、それは誰かのために自分を燃やすときに生まれる、愛の光だけだ。神父となったいま、「お前はマザーのように輝いているか」と、わたしは自分に日々問いかけている。