あれから、駅や道で声をかけ、手を貸してくださる方が増えました。「ここは1人で歩くほうが安全」というときに「ノー・サンキュー」を言っても「せっかく声をかけてあげたのに」と叱られることが少なくなり、自然に受け止めていただけるようになりました。
いままでは「特別なお願い」だった駅での誘導や見守りも「普通のお願い」に変わりました。駅員さんたちがこれまで以上に自然に気持よく助けてくださるようになったのです。おかげで、電車が止まって慣れない駅で降りることになったときや、ラッシュアワーにちょっとだけ見守りをお願いしたいときも、安心して「お願いします」と言えるようになりました。
やっとここまできた、というのが正直な感想です。
ささやかな働きでしたが、クリスマスの、声かけマニュアル作りは、神様からの素敵なミッションでした。以来、私は大学の講義などでこの問題に積極的に触れるようになりました。
こうして、2016年のクリスマスは、私にとって大きな1歩となったのです。