現在、子供たちは成人し、それぞれに家庭を持っています。私たちは、夫婦2人きりでクリスマスを祝うようになりました。最近は函館郊外大沼で雪のクリスマスです。大沼暮らし最初のクリスマスイブのことでした。夏から体調を崩して入院していた画家のKさんが突然亡くなりました。私たちの大沼暮らしを全面的にサポートしてくれていた方でした。翌日彼から自筆のクリスマスカードが届きました。それを見て涙が止まりませんでした。さらに数年後のクリスマスイブ、義理の姉が自宅で倒れ亡くなりました。兄から夜遅く電話で知らされた私たちは、すぐに弔問に行くこともできず冥福を祈り続けました。
若い頃は、形あるものをプレゼントしたり、頂いたりして、嬉しかったものです。年を取って様々な別れを体験しました。今しみじみ思うのは、プレゼントしたいものは形のあるものではないということです。それは健康以外何物でもありません。
「どうかあの方が元気でありますように」
私たちがクリスマスに祈るのはこのことです。