『長崎の鐘』『この子を残して』などの著書でも知られる永井隆博士もそうでした。学生の時、彼は無神論者だったのですが、パスカルの『パンセ』や母親の臨終に立ち会った経験などから、次第に神の存在を認め始めます。
そして下宿先の森山家の人々によって、神への生きた信仰の在り方も教えられました。
神とその教えを知り始めると、永井さんは自分をより深く謙虚に見つめ出しました。
一方で、そんな永井さんのために信仰の恵みがさずかるように、毎日人知れず祈りを捧げている人たちがいたのです。後に妻となった緑さんもその1人でした。
神を知る。自分を知る。そして祈る。順番は違ってもこの3つが、洗礼の恵みを受ける人の道程にあります。
洗礼の秘跡によって、人は原罪と自罪、及びその罰が完全に赦され、天国に入る権利とその他の秘跡を受ける権利もいただけます。ですから、信者にとって洗礼は最高の恵みであり、家族や親しい友人のためにも願うものです。
私もまた、この素晴らしい恵みをまだいただいていない方のために、神の道具となり、導き、祈る働きをしていければと思っています。