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分岐点

越前 喜六 神父

今日の心の糧イメージ

私は、少なくとも人生の大きな分岐点は、3つあると思います。1つ目は進学、2つ目は就職、3つ目は結婚です。その分岐点で、失敗しないためには、自分自身の適性をよく理解しておく必要があるでしょう。

かつて私はある大学で、就職部長として、学生の職業指導をしたことがあります。その時のガイダンスで、自分の適性が分かるためには、少なくとも3つのポイントがあると言いました。1は好悪の情、2は能力、3は志望です。つまり、自分は将来、何が好きで、何をしたいか、そしてそれができるかを明確に知る必要があります。そうした自分の適性を無視して、ただ収入が多いとか、楽しいとか安易だとかを目安に人生を送ると、大抵失敗します。

進学ならば、何を勉強したいのかはっきりさせる必要があるでしょう。就職ならば、それが自分の生きがい、働きがいになるのかを知ることです。結婚の場合だと、好きで愛しているという感情だけでなく、相手との相性を充分考慮する必要があるでしょう。このように、自分の適性をよく知り、できる限り自分の適性に合った道を選ぶならば、途中、いろいろな困難や試練があっても、すべて前向きに受け止めて前進していくことができるでしょう。

私は、若いときに出版の仕事をしていました、仕事は面白く、楽しかったです。しかし、自分の将来は、神父になって、教育の仕事に携わり、出版の活動をすることだと考えていました。そうしたら、現実にそのとおりになりました。現在、私は神父です。そして、大学の教員として、退職後のいまも教えています。その上、時々、書物を出版する活動をしています。