2018年11月03日の心の糧


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分岐点

シスター山本 久美子

今日の心の糧イメージ 「人生の分岐点」とまではいかなくても、私たちは、毎日、何等かの「分岐点」に立たされています。

私も、歳と共に、いろいろな経験を重ね、最近は、無謀な行動をしなくなった自分を感じています。聖書の中に、「マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた」(ルカ2:19)とあります。このマリアの姿勢は、私たちに、日常の中の分岐点にもっと敏感に、意識して立つ方法を示してくれると思います。

例えば、日々の人間関係の中で、私たちは相手に腹を立てたり、傷ついたりすることがあります。その場合、どのように自分の気持に対峙し、相手と関わりを続けることができるでしょうか。とっさに相手に感情をぶちまけることもできますが、おそらく相手を傷つけ、自分にも後味の悪さが残り、賢い選択肢とは言えないでしょう。しかし、怒りや傷ついた自分の気持を「心に納め」、「思いめぐらす」ことで、自分の状態を客観的に捉え、考える余裕が与えられ、より良い選択ができるのではないでしょうか。その結果、相手には何も言わないという選択もできますし、相手に真実を告げて、より深い関係を築くチャンスにすることもできます。

私たちは、過去の経験から多くを学んで慎重になり、ほとんど意識せずに安易な道を選んでいるようにも感じますが、日々、真剣により良い方を選んで生きることができるなら、自分の人生も、周りの世界ももっと変えられるのではないでしょうか。

つまり、分岐点で迷う時、迷いという心の状況に振り回されるのではなく、マリアのように「心に納め」、神の霊の働きを信じて「思い巡らす」ことによって、より良い道に進むことができるのだと思います。