2018年10月08日の心の糧


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わたしの故郷

シスター山本 久美子

今日の心の糧イメージ 故郷とは、「生まれ育った土地」という意味ですが、私は、私がキリスト者として生まれ育った故郷をふりかえりたいと思います。

私の育った家庭はキリスト教とは無縁でしたが、カトリック中学校への入学を機にキリスト教と出会い、入信の恵みをいただきました。中学、高校と、最も多感で純粋な時期を、キリスト教の教育環境下で過ごし、宗教行事や宗教のクラス等を通して触れたキリスト教の価値観が、私の心に自然に染み込んでいきました。特に、人間を越える絶対者である神様への強い憧れが育まれ、それと同時に、それ以前には重要に感じていた世間体や絶対的なもののように受け取ってきた親の考え方には不信感を抱くようになりました。人間関係や人生の意義について迷い、不安になり、大変苦しんだ時期でもあり、私にとって、最もたくさんの想いが詰まっている時期であったと言えます。

このような時期を過ごした学校の校庭のマリア像や校内にあった小さな祈りの部屋、修道院の聖堂等を思い出すと、懐かしさでいっぱいになります。初めて、シスターという人たちと出会い、自分の将来の生き方の方向性を示された時でもありました。

中学時代からのいろいろな出会いや体験をふり返ると、自ずと目に見えない神様の計らいが見えて来て、常に神様に引き寄せられ、導かれてきたことに改めて気付かされます。その当時には、意味が見出せず、苦しかった体験も、私を神への祈りに駆り立て、私の中の神への憧憬を深め、神の命を渇望する自分自身との出会いにつながっていたことが、今の私にはわかります。

「わたしの真の故郷」は、父なる神に通じた道でのすべてのことだと思います。