2018年10月06日の心の糧


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わたしの故郷

中井 俊已

今日の心の糧イメージ わたしの故郷、鳥取県境港市の駅前商店街は、閑古鳥が鳴くうら寂しいものでした。そこで、30年ほど前、活性化を図るプロジェクトが市の主導で発足します。

結果、境港市出身の漫画家・水木しげるさんの発案で、代表作『ゲゲゲの鬼太郎』などから妖怪をモチーフにした銅像を設置するロードを創ろうと計画されます。

一時は、商店街住民の猛反対にあうものの、5年後に水木しげるロードはオープン。その3日後に、銅像2体が盗まれるという禍が転じて、全国にその存在が知られました。

以後、遠方からの観光客のために鬼太郎茶屋を開いたり、せんべい・まんじゅうなどの鬼太郎グッズを開発したり、鬼太郎列車を走らせたり、下駄飛ばし大会を催したりするなど、官民一体となって知恵をしぼり集客を図り、おもてなしをするようになりました。

人気は高まり、観光客の数も年々増加。2010年には、NHKの連続テレビ小説で『ゲゲゲの女房』が放送され、年間観光客数は史上空前の372万人を達成。以後は毎年約200万人前後だそうです。

妖怪の存在を少しも信じていない私は、帰省するたびに、妖怪の街に変貌していく故郷の姿に、唖然としたり、恥ずかしくなったりしたものです。けれども、幼い子供からご老人までが、気色満面でわが故郷を歩く様を目にするにつれ、次第に受け入れられるようになってきました。

神は、私たちに愛と謙虚さにおいて、自ら変わり成長することをお望みだと思うのです。

アイディアと実行力と協力によって、街を活性化し訪れる人に喜びを与えている故郷の人々の姿から、私は自分自身とカトリック教会の活性化の在り方について学ばせていただいています。