時間を忘れて写真を撮るうちに、花や鳥は、わたしたちがこれまでに見たことのないような表情や動きを見せてくれる。「わたしは、花や鳥のことを何も知らなかった」と思わされるようなことも度々ある。人間の時間を離れ、自然の時間の流れの中に迷い込んできた人間だけに、自然は自分の本当の顔を見せてくれるのかもしれない。
神様に祈るときも、それとまったく同じだ。「あれもしなければ、これもしなければ」という考えをいったん脇に置き、神様だけをじっと見つめる祈りの時間の中で、わたしたちはこれまでに知らなかった神様の愛の深さに気づかされる。花や鳥たちの時間、神様の時間に身を委ねる心のゆとりを大切に守ってゆきたい。