中学生の頃、無神論者の教師や学友がいて、人間として弱い者が神に頼ると云われ、人間はもともと小さな弱い存在で、神様から生命を頂いて活かされていると反論し孤立無援になりそうでした。その時、「君は正しい、よくぞ云ってくれた。」という人があり、後日「僕の教会を案内しよう。」と誘われ、伺った先が四谷のイグナチオ教会でした。文化祭で女性史の発表をする用意をしていた私は、細川ガラシャに興味を持っていたので、ホイヴェルス神父様を、紹介して頂き、度々お話をうかがったり、資料を拝借しにお訪ねしました。
神父様は、天のお父さまがそのまま地上でローマンカラーをつけて、立っていらっしゃるとさえ思えるような方で、威厳の中にやさしさがあふれた暖かい方でした。紆余曲折の後、キリシタン歴史画の作者として画業についた私を、20年余り支えて下さったチースリク神父様も天のお父さまのような方でした。