2018年03月16日の心の糧


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ゆるし・いやし

森田 直樹 神父

今日の心の糧イメージ 聖書の中には、イエスが病を抱えている人々を癒された話が数多くあります。そのうちの1つに、中風を患っている人を床に乗せて運んでくる話があります。家の中にいるイエスの前に置こうとしますが、群衆に阻まれて運び込めません。ついに、屋根に上って瓦をはがし、イエスの前に病人を床ごとつり降ろします。その時、イエスは言います。「人よ、あなたの罪は赦された。」(ルカ5・20)

イエスの時代、病は罪を犯した結果だと考えられていました。さらにイエスは言います。「人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを知らせよう。」そして、中風の人に「わたしはあなたに言う。起き上がり、床を担いで家に帰りなさい」と言われます。(同5・24)

すると、「その人はすぐさま皆の前で立ち上がり、寝ていた寝台を取り上げ、神を賛美しながら家に帰って」行きます。(同5・25)

つまり、このお話では、赦しと癒しが同時に告げられて、それが実現していきます。

「病は気から」などと言われますが、心配事やストレスが重なって身体の不調があらわれることがあります。逆に、心の重荷から解放されて、病状が改善することもあります。

イエスがもたらすものは、心と身体、すなわち、私たちの人間存在全体を包み込んで、赦し、癒すものだと言えます。単に身体の不調だけを癒されるのではなく、心の重荷をも取り去られるのです。

イエスと出会う人たちは、このような赦しと癒しを体験していきます。たとえ、身体の不調が目に見えて改善しなかったとしても、心の中は、イエスがもたらす平安で満たされていきます。

今日もイエスは、私たちに告げられます。「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」と。(マタイ11・28)