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繋がり

森田 直樹 神父

今日の心の糧イメージ

このところ立て続けに、友人、知人たちの訃報を耳にして、少し落ち込んでしまいました。人と人との「繋がり」ができたということは、この世で必ず別れもある、と頭では理解しているのですが、それでも、何か割り切れない気持ちでした。

天国へと旅立っていかれた方々については、「天国での私の応援団」になってくださったのだ、と思うことにしています。今、すでに数多くの応援団員がおられ、日々、私は助けられているのだと思います。それでも、楽しく共に過ごした日々を思い起こすと、悲しみは避けられません。

ところで、聖書には、次のように書かれている個所があります。「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。」(ヨハネ15・5)

イエスさまご自身がぶどうの木で、私たち一人一人は、イエスさまという木の枝である、と理解できます。

さらにイエスさまは言葉を続けます。「わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。」(同15・4)

私たちが、イエスさまにつながろうとすると同時に、イエスさまご自身も、私たちとつながってくださいます。このイエスさまとの「繋がり」は、消えることも、なくなることもありません。永遠の「繋がり」です。

私の天国での応援団の方々も、イエスさまとの永遠の「繋がり」のうちにおられるのでしょう。そう考えれば、私がイエスさまと繋がっていることを通して、この世を去ったすべての方々と、私自身は繋がり続けられるのだと思います。

言葉を換えれば、イエスさまを通して、一人一人の「繋がり」が永遠のものとなり、決して消えることのない絆となっていきます。

このように考えてみると、悲しみや寂しさを乗り越えて、また一歩を踏み出せそうに思います。