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小林 陽子

今日の心の糧イメージ

B子ちゃん、わたしはあなたに出会って、今までの価値観が180度変わりましたよ。

そんなことを期待してあなたのいる施設をひとり訪ねたわけではなかったのに。ごくふつうのボランティアとして「なにかお手伝いできることないかなあ」ってね、そこの代表の方にもそう言ったのでした。すると、「なにもしなくていいのです。ただ、仲間たちといっしょに過ごしてくださるだけで十分です」といわれました。

ここでは障がい者という言葉は使いません。すべて「仲間」です。わたしとしては食事の後片付けやお掃除などさせてくだされば、と思ったのですけれど。

なにもしないでただそこにいること・・・・・ それは意外に難しいのですね。なれていないから、落ち着かないのです。

世間の評価に応えるには、つねに周囲に気を配って積極的に行動しなくてはなりません。それが刷り込まれていますから、つい手が出てしまう。

あなたといっしょに作業していた時のこと、わたしが、新聞紙で袋をつくり、それを、あなたがビニールの袋にいれます。とても機嫌よくニコニコしながら・・・・。そのうち途中でひっかかって、うまく入らなくなりました。わたしはみかねて、手を出してしまいました。

とたんにするどい叫び声!。「わー、ごめんなさい」と私。そうしてだんだんわかってきました。

B子ちゃん、あなたはいつもニコニコ笑って、タンポポの花のように、きらきら、いきいきしています。わたしもなにげなくそこにいます。その「ともにいること」「ともに在ること」のたのしさ。やすらぎ 。あなたから教わったのです。深いところで、ほんとうにくつろげるの。

なんの為にとか目的とか意味とか、ややこしいことはちょっと脇においといてね!