「わたしとしたことが、これしかできなかった」という考え方をしてしまいがちな人は、そのような考えが浮かぶたびごとに、「これだけできれば、わたしとしては上出来だ」と考えなおすように心がけたらいいだろう。「わたしとしたことが」という言い方には、ある種の傲慢が潜んでいるからだ。「わたし」がいったい、どれほどのものだというのだろうか。自分が出した成果を、自分にとっての精一杯の成果として素直に受け入れ、喜ぶ謙遜さを持ちたい。そうでなければ、自分がかわいそうだ。
渡辺和子さんが「思った通りにならなくて当たり前。思ったとおりになったら感謝しなさい」とよくおっしゃっていた。これは、自分自身にも当てはまることだろう。思った通りにならない自分に、不満ばかり言っても仕方がない。思った通りにならなくて当たり前、むしろここまで出来たことに感謝する。そんな風に考え方を変えられれば、いまよりもっと幸せに生きられるに違いない。