私は、特別支援学校で重症心身障害児のクラスの担任をしていた時、評価ということについての視点が大きく変えられました。
介助を必要とし、寝たきりで自力では寝返りもできないような生徒たちの多くは、言葉で表現するということができません。関わる側にとっても、言葉にならない生徒の要求や意志に共感したり、理解したりするということはとても難しく感じられました。
しかし、彼らとの関わりが深まる中で、少しずつ変わっていく関係性や、彼らがゆっくりと成長していく過程に気付くことは、私の大きな喜びになりました。そして、学期ごとに行う生徒たちの評価の成果によるものだったと感じます。生徒の1人ひとりに適した、より充実した指導目標を展開させるため、生徒たちの小さな表情や反応にも気を配って、積極的な評価を言葉で文章化することを通して、評価の大切さを学んだのです。また、人を一律に評価したり、他者との比較の中で良し悪しをはかったりすることが、どんなに狭く、愚かなことかと考えさせられました。
この経験を通して、私は、御父なる神様の視点で評価するということ、1人ひとりをあるがままに受け入れ、可能性や能力を積極的に信じて評価し、それぞれの成長過程を共に喜ぶような「いのち」の教育を教えられたと感じています。