どんな時代に、どこで生まれたかが、その人の人生の流れを決めていきます。1552年に生まれた高山右近が1615年、マニラで死んでいきます。右近が洗礼を受けて厳しい時代の中で自分らしく死んでいく歴史は、現代に生きる私に大きな勇気を与えてくれています。
今の日本には右近の時代のような殉教はありませんが、精神的には殉教に該当する事例が沢山あります。右近の時代に活躍した宣教師フロイスが書いた日本史をもとに、「フロイスの見た戦国日本」という本を川崎桃太さんが書いていますが、それを読むと、あらためて、自分らしい素晴らしい人生を歩んでいたのだなあと感動します。
世界の歴史を勉強していきますと、神に従って自分らしく生きようとすればするほど、迫害、いやがらせを受けるようです。仕事でお会いする施設の方々、そして、日常生活の中でも、自分らしく生きようとすると、嫌がらせ、迫害、言葉の暴力を受け、挙句の果てにお金と友達と職業を失う場合も出てきます。そのような自分の気持ちに正直に生きようとする人は、ある意味殉教者と言えるかもしれません。
1人のシスターから頂いた「右近と歩む祈りの旅」と言う小冊子は、現代に生きる私に大きな勇気を与えてくれました。