キリシタン大名であった高山右近は、その苦しみを、乱世の時代に経験した人です。右近の主であった荒木村重が織田信長に謀反を起こした時、彼は、これを翻意させようと考え、身内を人質として村重に差し出し、説得しますが、功を奏しません。かといって、村重の側に着けば、信長がキリシタンを攻撃することは明らかでした。最終的に彼が選択した道は、自分の武士としての地位を捨てて、人質とキリシタンの両者を救うという道でした。彼は、最終的に、人を超える方を主として選び、その方に従う道を選んだのでした。
先に述べましたように、現代日本に生きる私達も、乱世に生きた侍たちと同じような苦しみを経験します。それは、どの主人に仕えれば良いのかという苦しみです。そんな苦しみを抱える私達が、唯一の誠実な主であるイエス様を見出すことができますよう、「右近殿、天国から祈って下さい」と叫ばずにはおれません。