有名な論語には、「50にして天命を知る」「70にして心の欲するところに従えども、わくをこえず」と、もっともらしいことを説いていますが、2千年以上の昔、いくら賢人であっても80歳以降のことなど、毛頭、考え及ばなかったに違いありません。進化進展の激しい今日、大げさでなく、一瞬、一瞬、何かに変化が生じ、新しい事態が起っています。今、この瞬間にも、警戒心は欠かせません。誠に気の許せない時代であります。このような事態に、人々は、どのように対処すればよいのでしょうか。悠長なことかもしれませんが、あらためて、先人たちの叡智を深く顧みるとともに、現代のあらゆる科学知識と人類の新たな知恵で、難局打破を期したいものであります。
これは、西暦前8世紀、旧約聖書・預言書の著者、イザヤの言葉であります。人類が愛によって結ばれてこそ、初めて、人々は「剣を打ち直して農具の鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない」(2・4)