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クリスマスに学ぶ

崔 友本枝

今日の心の糧イメージ

クリスマスの主役は生まれたての赤ん坊です。2千年前、神からのメッセージが「赤ちゃん」を通して伝えられたことには意味があります。それは、「弱さ」と「信頼」について私たちが考えるように言っているのだと思います。

新生児は、生まれるとすぐに布で包まれなければ低体温で命を落としてしまいます。しかし、最も弱いこの赤ん坊は、全身から光を発しているかのように美しく輝いています。弱く、美しい赤ん坊は、神が人間を信頼している証拠なのです。「任せたよ、頼んだよ」と神が私たちに預けられた命です。赤ちゃんはまず「お母さん、ボクは神さまから『君を信頼している』と伝えに来たよ」と言っています。

「母よ、お前の子どもを抱き、鳩のように喜びをもって彼らを育て、その足腰を強くせよ。わたしがお前を選んだのだ」と聖書にある通りです。(ラテン語エズラ記2・15)

しかし、社会が複雑になり、誰もが傷ついている現代では、様々な深刻な問題が生じています。身ごもったお母さんが、どうしても育てられないことも多いのです。その場合、自分が育てられないからといって赤ちゃんを亡き者にするのではなく、他の人がお母さんになってもいいのではないでしょうか。肉親の母は「生む」という一大事を果たし、育てられる人たちは喜んで育ての親になる。この連係プレーについて、私たちはもっと楽観的になっていいと思います。

なぜなら、すべての命は神が造られたものですから、私たちは共通の親をもった兄弟なのです。そして、神に似せて造られた「人間の命」は最優先されるべき貴重な存在です。

心配は横へ置きましょう。赤ちゃんの人生は必ず神さまが守る、と信じていいのです。