そのためには、こういうことを心掛けています。
第一に、「来る者は拒まず、去る者は追わず」と割り切りながら、来られた人や出会った人々をあるがままに受け入れ、彼らの言い分に耳を傾け、是非善悪の判断をしないで、そのまま肯定し、理解するように努めています。
次に、個人的な好悪の感情を抑え、向き合っている人の本当の利益が何かを考えながら、適切な対話をするように心掛けます。褒めるときには褒め、慰めるときには慰め、諭すときには諭し、助言するときには助言をします。
道元禅師という方は、「愛語よく回天の力あることを学すべきなり」と修行僧たちに諭されました。愛や慈悲のこもった言葉は、天地をひっくり返すだけの力がある、という意味です。
人との間に友好な関係を結ぶには、言葉がきわめて大切です。と同時に、キリストが「蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい。」といわれた言葉をも肝に銘じています。(マタイ10・16)