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友好

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

「おはようございます。」 朝、誰かと顔を合わせ、出会ったときの第一声・・・。こちらの幼稚園での朝のご挨拶は「先生おはようございます。お友だちの皆さんおはようございます。」先生にご挨拶・お辞儀をして、両隣のお友だちとご挨拶・お辞儀をしながら握手をします。

幼稚園で一緒に過ごし、生活する男の子、女の子が、自分にとって「お友だち」。相手にとっても「お友だち」。言葉に出して、意識して、互いの手と手を握って、確認しあい、1日が始まってゆきます。もちろん時には喧嘩することもあるかも知れません。そんな時は「ごめんなさい」をして仲直りし、またともに過ごす。その様な中で段々に友情が育まれてゆくのでしょう。

大きくなった私たちはどうでしょうか。子どもの頃、色々な人と「お友だち」になることは易しかったかも知れません。喧嘩をしても「お友だち」との仲直りもし易かったかも知れません。でも年を取るにつれて次第に難しくなり、気付くと孤立して「ぽつん」と1人になっていないでしょうか。色々な方と親しく接している様に見えても、実は無難に接しているだけだとしたら、寂しいですね。

「お友だち」。言葉に出さなくても、握手しなくても、心の中で相手の方のことを大切に想い、受け止めて、接していくなら、良い関係のうちにその方と過ごしてゆけるのではないでしょうか。たとえ最初のうちお互いに苦手だったとしても、少しずつ、少しずつ、良い関係へと変えられていくでしょう。

子どもたちが、挨拶をして、手を握って、次第に沢山のお友だちが増えてゆく。そんな光景を思い浮かべながら、ふと気がつくと沢山の人と手をつなぎ、ともに歩んでいる。そんな私、私たちになってゆければ良いですね。