どんなことにも執着するな、ということだとわたしは思います。
物が有るか無いかではなく、自分の心が物や事柄にとらわれるとき、人間が本来持っているおおらかさが無くなります。
人間とは、本来、神のかたどり、似姿にほかなりません。ですから、どんな人も人間であるかぎり、神の分身として限りない尊厳を有し、完璧で、偉大な創造力を持っています。けれども、それはあくまでも種子のような状態にすぎません。ですから、それを開花、結実させようとしない限り、人間本来の偉大な尊厳さに気づき、経験することができません。ですから、自分の本来の姿を実感するために、無一物を目指すのです。
具体的には、すべての事物、事柄に没頭しながらも、無執着になろうと努めることです。そのとき無尽蔵の自分に気づくことでしょう。そうすれば、自然におおらかになれます。